わたしが、大学卒業後、就職のために東京に上京しました。 当時は、父親が単身赴任で東京にいたので、そこに転がり込むかたちで一緒に住んでいました。

ですが、わたしの就職した会社は、入社当時はそこそこ早く帰れていたものの、３ヶ月ほどで慣れてくると仕事が終わるのがとても遅かったのです。

それで、終電を逃すことも多々ありました。初任給が入ったあとは、タクシーで帰ることもありましたが、徐々に終電で帰る努力をしはじめました。タクシーばかり使っているとお金が持たなかったんです。それで、終電は近くの駅までしか行かなくて、わたしの最寄り駅までの終電はもっと早いんです。

なのでいつも２駅前の終電で降りて、歩いて帰っていました。毎日、毎日です。

確か、夏だったので夜の風が吹きながらひんやりして、歩くのが気持よかったのを覚えています。ですが、ある日からストーカーのようなおじさんが付けてきていることに気がついてしまったのです。 わたしはすぐさま、そこにあったコンビニに入り避難しました。